さんざん

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 アラン・ケイの提唱した「ダイナブック」は、「子供でも扱えるA4ノートサイズ」という設定だった。だが、現実に作られたアルトは、本体だけでも机サイズで、とうてい持ち運べるサイズではなかった。

 しかしケイは、ゼロックス時代に、ノートパソコンのプロトタイプ「ノートテイカー」を試作している。子供がノート代わりに持ち歩けることを目標に設計したが、さすがに当時の技術水準では、無理があった。
 できあがった「ノートテイカー」はタッチパネル式の先進的な入力方式で、ステレオスピーカーやマイクといった、マルチメディア機能も装備していた。そのうえ、充電式バッテリーや、イーサネットポートまで登載していた。だが、その重量は45ポンド(約22kg)。あまりにも重すぎた。

 口の悪いパロアルト研究所の仲間たちは、
「子供より重いノートだ」
 と皮肉った。
 また、運搬のために専用キャスターを必要とするノートテイカーを、
「ポータブル(持ち歩き可能)じゃなくてラガブル(引きずり可能)だ」
 と、評した。

※この文章はカゼの秀丸さまのご厚意でここに掲載させて頂きました。著作権はカゼの秀丸さまに帰属します。


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