極端から極端

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 ラモン・ルルは、13世紀に論理機械を発明したといわれる人物である。彼は若い頃、スペインの宮廷詩人として活躍していた。性格は情熱的だが、傲慢だったという。美貌の人妻に恋をした彼は、彼女をしつこく口説いて追い回した。しかし、彼女の貞操は固く、ルルの求愛はきっぱりと拒まれた。それでも諦めきれないルルは、逃げる彼女を追って、ミサの最中の教会に騎乗のまま押し入った。
「それほどまでに思われるなら、あなたが詩で賛美してくださったこの胸を、差し上げましょう」
 彼女が襟をはだけると、胸は真っ黒な潰瘍で潰れていた。
 それをみて己を恥じたルルは、以後、教会のために人生を捧げる決意をした。命の危険のあるイスラム圏にわざわざ布教に行き、殉教してしまった。

※この文章はカゼの秀丸さまのご厚意でここに掲載させて頂きました。著作権はカゼの秀丸さまに帰属します。


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