正直な男

ホーム 上へ 進む

 

 パケット交換の方式を発明したといわれポール・バランの家には、インタビューを依頼する電話がかかってくることがある。
「バラン博士はご在宅ですか」
 と、電話がかかると、バランは一瞬困った顔をして、
「ああ、それは家内のことですね」
 と、答えるのだった。
 彼は働きながら大学を出たが、仕事に追われ、博士号は取れずじまいだった。しかし彼の妻は、経済学の博士号をもっていた。むろん、電話は「夫のほう」にかかってきたものである。だが、彼にはどうしても、じぶんの学歴を詐称することができなかった。

※この文章はカゼの秀丸さまのご厚意でここに掲載させて頂きました。著作権はカゼの秀丸さまに帰属します。


ホーム 上へ 進む

このホームページは、まだまだ赤ちゃんの段階です。お気付きの点がありましたら、メールか掲示板への書き込みをお願いします。あなたがお持ちの情報をお待ちしております。頂いた情報は、このホームページ並びに将来完成するはずのコンピュータ博物館で使用させて頂くことを明記しておきます。メールはこちらまで