どこを見ている

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 現在のGUI(マウスやアイコンで操作する方式)パソコンの原型となったのは、ゼロックス・パロアルト研究所が1973年に作った「アルト」というワークステーションである。本体は机ほどのサイズで、マウス、アイコン、マルチウィンドウ、マルチメディア機能、イーサネット、電子メールなど、現在のパソコンの機能がすべて揃っていた。「アルト」が作られたのは、マッキントッシュの登場する10年以上前のことである。
 しかし、親会社のゼロックス社は、アルトの先進性が見抜けず、なかなか商品化しようとしなかった。アルトは研究所の技術力を誇示する見せ物として使われた。開発者たちは博物館の展示員よろしく、毎日、見学者へのデモンストレーションをさせられた。
 見学者たちも、アルトの技術が進みすぎていて理解できず、ディスプレイを覗き込んで、
「ここのテレビは受信状態がいいね」
 などと言うのだった。

※この文章はカゼの秀丸さまのご厚意でここに掲載させて頂きました。著作権はカゼの秀丸さまに帰属します。


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