明細書

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【書類名】 明細書
【発明の名称】
   グリップ式入力装置及び入力方式
【特許請求の範囲】
  【請求項1】デスクトップパソコン用に、トイレットペーパーの芯ぐらいの大きさで、片手分で5個のボタンを備えており、左右が分離し、自由な格好での入力が可能となる、握って使う入力装置。
  【請求項2】ノートパソコン及び携帯型情報処理装置用に、ディスプレイの左右に請求項1の入力装置と同様なものを備え、ディスプレイ本体と着脱可能で、両手で持ちながらの入力が可能となる入力装置。
  【請求項3】両手用でも10個のボタンしか備えていないので、ボタンを押したときの組み合わせによって入力を区別することによって、1023通りの入力を可能とし、片手用でも、31通りの入力が可能となり、2回の入力によって1文字を入力するようにする入力方式。
  【請求項4】普通のボタンでは、押す、押さないがはっきりしてしまうので、ひずみゲージのように押している力の大きさを検出できるデバイスを使用し、複雑な組み合わせでも、入力有りと無しを区別できるようにする入力装置。
  【請求項5】請求項1記載デスクトップパソコン用、請求項2記載ノートパソコン用着脱式あるいは、ディスプレイの左右の脇が少し出っ張った形となり、その出っ張った部分の表側に親指用のボタンが1つ、裏面は広く使って残り4本の指用のボタンを備えている、両手で持ちながらの入力が可能となるノートパソコン及び携帯型情報処理装置用入力装置とも両手分10個のボタンを使った入力、片手分5個のボタンのみを使った入力の両方を、デスクトップパソコン用とノートパソコン用着脱式は装置中で手と接触する部分のどこかに設けたセンサ、ノートパソコン用は側面に設けたセンサにより手が接触していると検知できたもののみを有効とすることによって切り替えるか、あるいはセンサを別に設ける以外に請求項4の押している力の大きさを検出できるデバイスにより、無負荷の時はその部分を利用しないとすることによって、両手用と片手用を使い分ける入力方式。
  【請求項6】森田正典氏発明の
M式キーボード(特許1311597号)において、片手分は5個×6段のボタンを備えているので、本装置においても片手分31通りを5通り×6+1という構成にし、森田氏の成果を盛り込めるようにする入力方式。
  【請求項7】本装置は、キーボードよりさらに慣れるまで時間がかかるので、ロールプレイングゲームを付属させるようにし、そのゲームにより入力の仕方を覚えられるようにする入力方式。
【発明の詳細な説明】
   【0001】
  【発明の属する技術分野】
 本発明は、コンピュータの入力装置に関するもので、現在主流になっているものはキーボードである。
   【0002】
  【従来の技術】
 現在、コンピュータの入力装置としては、キーボードが主に使用されている。
   【0003】
  【発明が解決しようとする課題】
 従来のキーボードでは、ノートパソコンに付属のものでも、手で持ちながら入力するといったことは不可能である。そこで手軽に立ち読みするといった用途や、手軽にものを書くといった用途であまり使用されていない。またデスクトップパソコン用のキーボードでも、入力する際に手の位置が決められてしまう。
   【0004】
 本発明は、ノートパソコンを手に持ちながら文字の入力が出来るようにすることにより、手軽にものを書く、また読むことを可能とするものである。そして、デスクトップパソコンにおいては、自由な格好で入力することを可能とすることにより、気軽にパソコンを使えるようになる、また手にかかる負担を軽減することを目的としている。
   【0005】
  【課題を解決するための手段】
 上記目的を達成するために、本発明の入力装置では、握って使うことを想定している。ちょうどトイレットペーパーの芯ぐらいの大きさで、片手分で5個のボタンを備えている。
   【0006】
 デスクトップパソコン用には、左右の装置が分離するタイプとなっており、自由な格好での入力が可能となっている。冬の寒いときなど、コタツの中で入力することが可能となり、また寝たままの姿勢でも入力できる。
   【0007】
 ノートに付けるタイプは、前記デスクトップパソコン用と同様のものをディスプレイの両側に着脱可能となっているものと、全体の形状は液晶ディスプレイの左右の脇が少し出っ張った程度の大きさとなり、その出っ張った部分の表側に親指用のボタンが1つ、裏面は広く使って、残り4本の指用のボタンを配置するといった形(形状は特許
2567194号と同様)となっているものがある。両手で持ちながらの入力が可能となっている。
   【0008】
 ボタンは両手用で計10個しかない。このままではアルファベットさえも満足に入力できない。そこで、ボタンを押したときの組み合わせによって入力を区別する。例えば、右手人差し指、中指と左手薬指を同時に押すといったようにする。10個のボタンでは、全部で2の10乗、1024通りの組み合わせがある。ただその中に、全部押さないというのも含まれてしまうので、これを引いて1023通りになる。片手用でも、31通りの入力が可能となり、2回の入力によって1文字を入力するようにする。片手用を有効にする時、両手入力の片手分を2度に分けて入力するとした場合、両手入力で片手のみしか使わないという押し方があるとそこだけ1度となり都合が悪い。そこで両手入力で片手のみしか使わないといった組み合わせは、通常使わないのが望ましいと思われる。これは右手のみ31通り、左手のみ31通りあるので全体で使えるのは1023−31−31=961通りとなる。
   【0009】
 普通のボタンの場合、押す、押さないがはっきりしてしまい、特にノート用で全体を支えることを考えると、時には全部押しっぱなしになってしまうということも考えられる。そこで、押している力の大きさを検出できるようなボタンを使用して、複雑な組み合わせでも、入力有りと無しを区別できるようにする。例えば、
ADコンバータの出力レベルが小指の部分で50になったとしても、薬指が70となっていれば、薬指の入力とし、小指、薬指ともに50の時は、小指と薬指の入力にするといった処理を行う。現在ひずみゲージがこの用途に最適と考えている。
   【0010】
 前記、デスクトップパソコン用、ノートパソコン用とも両手分10個のボタンを使った入力、片手分5個のボタンのみを使った入力の両方を、デスクトップパソコン用、ノートパソコン用着脱式は、装置中で手と接触する部分のどこかに設けたセンサ、ノートパソコン用は側面に設けたセンサにより手が接触していると検知できたもののみを有効とすることによって切り替える。例えばノートパソコン用を左手だけで支持している場合、左手側に設けたセンサのみ接触を感知するので、片手入力(左手)が有効となる。これを特別なセンサを設けることなしに、前記押している力の大きさを検出できるようなボタンで、このボタンでは触れているだけである程度の入力があると期待できるので例えば中指にあたるボタンの入力が0と見なせる場合、あるいはその手側のボタン全部の入力が0と見なせる場合に、その手の入力を無効とするとして片手用と両手用を使い分けても良い。
   【0011】
 森田正典氏が発明した
M式キーボードは、片手分は5個×6段のボタンを備えている。母音側は、o,a,i,u,e(かな用)、O,A,I,U,E(漢字用)、Ou,Ai,Ui,Uu,Ei、On,An,In,Un,En、Ok,Ak,Ik,Uk,Ek、Ot,At,It,Ut,Etの6段、子音側は、K,S,T,N,H、M,Y,R,W,P、G,Z,D,“、”,B、Ky,Sy,Ty,Ny,Hy、My,っ,Ry,ん,Py、Gy,Zy,Dy,“。”,Byの6段となっている。そして母音、子音側とも後半の3段は、前半の3段のシフト操作で入力できる。ここで、本発明の入力装置において、片手分の5個のボタンについて考察してみる。2の5乗で32通りの組み合わせがあるのだが、これを分類すると
全く押さない…1通り
1つのボタンを押す…5通り
2つのボタンを押す…10通り
3つのボタンを押す…10通り
4つのボタンを押す…5通り
全てのボタンを押す…1通り
となる。ここで2つのボタンを押すに注目してみると
 ●●○○○   ●○●○○
 ○●●○○   ○●○●○
 ○○●●○   ○○●○●
 ○○○●●   ●○○●○
 ●○○○●   ○●○○●
の様に5通りずつ、2系統に分類できる。そして、3つのボタンを押す、4つのボタンを押すというのは、それぞれ2つのボタンを押す、1つのボタンを押すの反転と考えられる。よって1つから4つのボタンを押すまでで、5通りが6系統、そしてそのうち3系統はもう一方の3系統のシフトと考えることができる。ただ、森田氏の発明に対応させる場合、このままだと子音側にあ行がない関係から、あ行の文字を入力したいときに片手だけでの入力となってしまうので、子音側にあ行を入れる。その場合“、”が入れられなくなってしまうが、都合の良いことに全てのボタンを押すの1通りが残っているので、そこに割り当てることで対応できる。これにより森田氏の発明に完全に対応することができる。
   【0012】
 本発明の入力装置は、キーボードよりも更に慣れるまでが大変であると考えられる。そこで、この入力装置を備えたパソコンには、ロールプレイングゲームを付けて、そのゲームにより入力の仕方を覚えてもらう。例えば、ゲーム中にある木のそばで、右手親指、人差し指と左手中指(この押し方で平仮名の「や」が入力できると仮定)を同時に押すと矢が作れるという様な機能をつけるといった工夫をする。
   【0013】
  【発明の実施の形態】
 発明の実施の形態を図面を参照して説明する。
 図1において、各ボタン部には、ひずみゲージが埋め込まれている。このひずみゲージからの信号を、アナログ・マルチプレクサにより選択して順次
ADコンバータに入力する。選択にはカウンタを利用する。ADコンバータからの出力をパソコンに転送し、パソコン内で、データの処理を行う。場合によっては、この装置内にプロセッサを持ち、そこでデータの処理を行い、結果のみをパソコンに伝える。
   【0014】
 図2〜図5においても、各指先が触れる部分に、ひずみゲージが埋め込まれていて、上記と同様な処理を行う。
   【0015】
  【発明の効果】
 本発明は、以上説明したように構成されているので、以下に記載されるような効果を奏する。
   【0016】
 ノートパソコンにおいて、手で持ちながらの入力が可能となる。これにより、気軽に立ち読みが出来るようになる。また手で持ちながら、文章を入力することもできる。
   【0017】
 デスクトップパソコンにおいて、左右分離する装置を握ることによって操作するため、比較的自由な格好での入力が可能となる。これによりいろいろな姿勢での入力が可能になり、また手にかかる負担も軽減することができる。
   【0018】
 本発明の装置により、パソコンが情報を伝達する用途での紙の代わりとなることが期待され、紙の保管スペース、印字コストの削減、なにより紙資源の節約ができる。
【図面の簡単な説明】
  【図1】
 デスクトップパソコン用のグリップ式入力装置の図である。
  【図2】
 ノートタイプのパソコンに、着脱型グリップ式入力装置がついたものの表面図、側面図である。
  【図3】
 ノートタイプのパソコンに、着脱型グリップ式入力装置がついたものの裏面図である。
  【図4】
 ノートタイプのパソコンに、グリップ式入力装置がついたものの表面図、側面図である。
  【図5】
 ノートタイプのパソコンに、グリップ式入力装置がついたものの裏面図である。

 

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